脚本・作画
色彩工房
発行
野國總管甘藷伝来400年祭実行委員会
その夜、マチューは考えました。
「あの芋なら台風や日照りにも
強いだろう。
でも、どうやって持って帰ろうか・・・」
悩みに悩みました。
芋は中国からの持ち出しが
禁止されていたのです。
もし見つかったら、罰を受けて、
みんな琉球に帰れなくなるかも
しれません。
「うーん・・・
いい方法はないものだろうか。
荷物の中にもぐりこませようか、
大きな帽子の中にかくそうか、
鉢植えにしてみようか。
それとも・・・
お土産にもらった杖にかくそうか」
マチューはどうしても、
芋を持って帰りたかったのです。