脚本・作画  色彩工房
発行  野國總管甘藷伝来400年祭実行委員会
約一ヶ月の航海を経て、

進貢船は中国の福州という

町につきました。

迎えに来てくれた中国の役人は、

なんと、久米村で助けた陳さん

だったのです。


「マチューさん、

あの時は本当にありがとう

ございました。

あなたが琉球から来られると

聞き、ぜひ私が案内をしたい

と申し出たのです。」

マチュー 「そうでしたか、陳さん。

よろしくお願いします」


初めて見る福州の町は、おおぜい

の人でにぎわっていました。

市場にはたくさんの食べ物も

売られています。

マチューは、町の豊かさに目を

見張るばかりでした。

ある日のこと、陳さんがいました。


    「今日は町の外へ行きましょう。

    いい物をお見せしますよ。」