2005年(平成17年)は、沖縄県嘉手納町が生んだ偉人「野國總管」が、甘藷を我が国に導入して、400年の記念すべき節目の年にあたります。
 我が野國總管は、現在の嘉手納町(往昔の北谷間切野国村)で生を受け、豊な自然環境の中で育まれてきた克己心と慈心あふれた精神は、窮乏の極地で塗炭の苦しみにあえぐ農民の上に注がれることになります。
 西暦1605年、野國總管によって中国福建省からもたらされた一株の甘藷が、地に落ちた一粒の麦の如くに沖縄の大地で実り、我が町を発信地としてやがて全国へと広がっていき、人々を飢えや飢饉から救い、全国民が等しくその恩恵に浴することになります。
 そして今、甘藷は21世紀の新たな健康食品として注目され、日本及び世界の未来の食を支える食品として発展することが期待されております。
 その甘藷を我が国に導入した野國總管の功績は偉大であり、沖縄においては「芋太主(ウムウフシュ)」と呼び親しまれ、産業の三大恩人の一人として崇められてきました。野國總管は、我が国の社会の維持、発展に尽くした先達の一人として沖縄県民のみならず、日本国民の全てがその功績を忘れてはなりません。
 「汝の立つところを深く掘れ、そこに泉あり」と世界の哲人「ニーチェ」は教えました。野國總管の足跡とその精神を今を生きる我々が振り返ることは、明日への指針を示すことにほかなりません。我らが町の偉人・野國總管の精神を深く堀り下げることこそ、嘉手納町の「まちづくり」「ひとづくり」の基本理念として掲げる「国際性」「進取の気象」「社会貢献」の源泉を学ぶことにつながり、本町の未来像である「ひと、未来かがやく交流のまち かでな」の実現につながるものであります。

野國總管生誕の地・嘉手納町では、甘藷伝来400年を迎えるにあたり、野國總管の遺徳を顕彰し、その功績を称え、甘藷を「野国いも」の愛称で呼ぶとともに、野國總管と我が国における甘藷発祥の地・嘉手納を広く全国に発信し、アピールするため「野國總管甘藷伝来400年祭」を挙行します。

野國總管甘藷伝来400年祭は、町民全ての協働により野國總管例祭を初め、記念式典、博覧会、物産市、道ジュネー、フォーラムなど多種多様な事業を実施します。

つきましては、野國總管甘藷伝来400年祭の主旨にご賛同いただき、ご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2004年(平成16年)4月13日

野國總管甘藷伝来400年祭実行委員会
実行委員長 嘉手納町長 宮城篤実

※甘藷(かんしょ) ヒルガオ科のつる性多年草。地をはう茎の節から根が伸び、地中に大きな塊根をつくる。夏、アサガオに似た小花を開く。塊根を食用のほかでんぷん、アルコールの原料にする。
からいも。とういも。琉球いも。さつまいも。

2005年野國總管甘藷伝来400年祭 事業計画(PDF)951kb
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 左のアイコンよりダウンロードください。)
 
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