平成17年8月24日町役場駐車場に隣接する基地内で、大音響と共に煙が発生するGBS訓練が強行され、出勤時刻と重なった町職員を恐怖に陥れ、一時的に難聴になる職員も出るなど、深刻な基地被害が発生しました。また、事件に先立つ平成16年12月には、同訓練による嘉手納高校内での大量の煙幕発生により、授業が中断され、生徒及び地域住民に与えた衝撃は計り知れないものがありました。それ以外にも、同訓練による深夜早朝の拡声器放送・爆発音等に対する苦情があいつぎ、基地から派生する様々な事件事故に対し周辺住民はたえず不安と恐怖を抱いています。
基地の運用上、発生する諸問題は多岐にわたりますが特に航空機事故は重大な事故を招く恐れがあり、周辺住民は1日たりとも気が休まることがありません。これまで、嘉手納基地周辺では4件の航空機事故が発生し死者3名、重軽傷者24名の被害が出ています。昭和43年にはB-52戦略爆撃機が離陸直後墜落爆発炎上事故を起こし、ものすごい爆発と共に建物が大きくゆれ、校舎・住宅等365件が被害にあい、重軽傷者16名の人身事故も起こっています。基地周辺の住民は60年余にわたりこうした事件事故との背中合わせの生活を強いられています。
嘉手納基地にはF-15戦闘機48機・KC-135空中給油機15機を主軸として約120機の常駐機が配備されているといわれています。これらの常駐機以外に米空母艦載機FA-18戦闘攻撃機を始めF-16戦闘機・ハリヤー攻撃機など約40~50機により昼夜を問わず訓練が繰り返され離発着の際に発せられる騒音は想像を絶するものがあります。町では深夜早朝発進の自粛・F-15戦闘機による滑走路上空での急旋回、低空飛行、急上昇、編隊飛行の禁止、その他基地公害の予防対策を強く要請してきましたが一向に改善されていません。
中でも、住民地域からわずか50メートルの至近距離にある海軍駐機場からの連続的な航空機騒音は低音響の騒音が2~3時間以上も毎日鳴り響き附近住民にとって大きな心身への負担となっています。
また、同駐機場からはエンジン調整に伴う熱風・悪臭が付近一帯を覆い大きな基地被害となっています。とりわけ海軍駐機場の移転につきましては、現在移転に向けて工事が進められている所であり、町にとって被害解消の大きなテーマの一つで、その早期実現が望まれるところであります。
以上基地から多発する基地被害の除去軽減緩和を強く求め下記事項のとおり基地使用協定の締結に向けて要請するものであります。
(1)騒音(資料P17~21・P34~36)
基地から派生する被害の中で航空機からの騒音は地域住民の生活環境に深刻な影響を与えています。とりわけ戦闘機等の離着陸や滑走路上空における急旋回・低空飛行訓練は猛烈な騒音を響かせ居住地域に降りかかってきます。
身体の疲労の過重、聴力の異常、騒音によるストレス、慢性的な睡眠障害等日常的に大きな被害となっています。
平成16年度は一番騒音の激しい屋良地区で70dBを上回る騒音が年間38,951回、1日平均113回発生し年間最高値に至っては106.3dBを計測しています。平成17年度12月現在27,961回1日平均106回月間最高値は106.4dBとなり昨年とほぼ同数値で騒音は軽減されていません。(資料P13-1~3)基地被害苦情110番に寄せられた苦情は平成17年12月現在86件に上がり平成16年度の73件を既に超えています。(資料P7)
①航空機の離発着回数の制限
②航空機のエンジン調整等はすべて消音施設等(サイレンサー)を使用するか、住民地域から離れた滑走路東側で行うこと。
③航空機の離陸時におけるアフターバーナーの使用禁止
④休日・祝祭日・慰霊の日など特別に意義のある日は飛行を禁止すること。
(2)深夜早朝飛行による騒音(資料P11~21)
平成13年9月11日に発生したテロ事件発生後、深夜早朝の騒音発生回数・騒音累積時間が大幅に増えてきています。(平成11年度~平成13年度250回/月平均・平成14年度~平成16年度で281回/月平均)又平成17年6月は988回発生し昭和53年測定開始以来最高値を測定しています。(離着陸及びエンジン調整に伴う騒音)エンジン調整などの騒音が毎日というほど確認されています。平成17年度12月現在の深夜早朝騒音、70dB以上の騒音は実に2,989回発生し、苦情110番に多くの町民からの苦情が寄せられています。(資料P7~P22)夜間・早朝における飛行制限の措置は講じられず、周辺地域において依然として騒音が発生している状況にあり、騒音防止協定の遵守を強く要請します。
①19:00から07:00までの間、すべての航空機の飛行活動、エンジン調整等を行わないこと。
②深夜早朝飛行はたとえ運用上必要であっても緊急時以外は飛行しない。
③騒音防止協定の厳正な遵守
(3)飛行ルート(資料P37)
嘉手納飛行場近傍(飛行場中心部より8Km内の区域)において航空機の最低高度(305m)以下の低空飛行が日常的に行われている。嘉手納基地所属のHH-60救難機(ヘリ)・P-3C対潜哨戒機は低周波音を伴い毎日のように住民地域へのはみ出し飛行及び低空飛行が行われている。住民地域上空における低空飛行、急上昇、ヘリによる編隊飛行は危険であるばかりではなく、長時間的な騒音を伴うので禁止してもらいたい。また、通常の飛行コース附近に嘉手納高校、屋良小学校、嘉手納小学校、嘉手納中学校があり授業の妨げにもなっている。戦闘機の基地上空での飛行訓練については住民地域上空の飛行を避けてもらいたい。
①航空機の離着陸の場周経路は、学校、病院、保育所等人口稠密地域上空を避けるよう設定する。
(4)訓練(資料P22~33)
夜間・早朝におけるサイレン・空砲・発煙・拡声器放送を伴う訓練(即応訓練・飛行場修復訓練)が嘉手納飛行場と嘉手納弾薬庫で実施されています。訓練に関し町民から睡眠妨害や、長時間続くサイレン・拡声器放送と爆発音等による不安感を訴える苦情があるため、訓練時間・訓練場所の変更及び、爆発音の軽減についても検討していただきたい。
同訓練によって、平成16年の12月早朝嘉手納弾薬庫地区から流れ出た煙によって嘉手納高校の生徒らが煙を吸うなどして授業が一時中断し精神的・肉体的苦痛を受けた。又、平成17年8月には町役場駐車場に隣接する基地内で大音響と共に白煙が流れ込み役場職員をはじめ町民が巻き込まれ騒然となった事故も発生している。資料(P22~33)
嘉手納基地にはF-15戦闘機等を主軸とした航空機以外に多くの外来機が日常的に飛来しタッチアンド・ゴー等の飛行訓練や、低空飛行、住民地域上空での旋回訓練が行われているため、基地周辺地域における騒音は激しく、正常な生活を送ることができません。急旋回、急上昇の訓練の禁止及び住民地域上空における全ての航空機の飛行を禁止することを求めます。
①夜間のタッチ・アンド・ゴーの訓練をしないこと。
②飛行場周辺の住宅上空で旋回して滑走路に進入しないこと。
③飛行場及び住宅地域上空では空中戦闘訓練及び曲技飛行をしないこと。
④航空機飛行訓練については海上で行うこと。
⑤即応訓練・滑走路修復訓練等に伴うGBS訓練は住民地域に影響のでない地域で実施すること。
⑥深夜早朝の即応訓練・滑走路修復訓練等は行わない。
⑦全ての訓練は事前に通知徹底すること。
(5)外来機の飛来・帰還(資料P11~21)
嘉手納飛行場には約120機の常駐機と40機~50機の外来機が常駐化しているといわれている。(年延べ/約18,250機)特に米本国等から飛来する米軍機の離着陸訓練・エンジン調整・タッチアンドゴーの通常訓練のほか定期的に行われる即応態勢訓練等のため地域住民は過酷な騒音禍に苦しめられてきました。また、外来戦闘機の帰還の際、夜間早朝の離陸が頻繁にあり、平成17年9月現在屋良地区で6回の深夜早朝離陸が確認されている。その際100dBを越える騒音が134回発生し地域住民にとって大きな障害となっている。
外来機の深夜離陸はパイロットの安全と目的地に日中に到着するためとあり、「米軍の運用上の所要のため活動については制限からはずされる」とありますが、深夜3時~5時にかけ100dB以上の騒音が発せられると町民の安眠が妨げられ精神的・肉体的苦痛を伴うものであります。今後の運用については他基地を経由し地域住民に負担のかからないような措置をとって頂きたい。
①原則として外来機の飛来(戦闘機・ヘリ)を禁止すること。
②外来機の飛行制限と飛来時の通知
③本国への帰還の際は他基地を経由し深夜早朝飛行は避ける。
(6)環境(臭気)
国は、平成15年12月19日に嘉手納飛行場周辺で調査を実施した大気汚染物質及び悪臭物質調査結果を発表しています。調査の内容は、大気汚染物質は測定したすべての物質、すべての点で環境基準内の数値で異常なしとの結果が出ています。しかしながら悪臭物質の「アセトアルデヒロ」が基準値の2.2倍を越えて検出されています。「飛行場からの航空機排気ガスによる影響は明確ではなく車両による影響も考えられる」とあります。しかしながらいまなお地域住民が臭気で気分が悪くなったとの苦情が報告されています。
航空機から発せられる臭気は航空機独特の臭いを発し、鼻・喉・目等をさすような臭いがあり、子ども達や老人が気分を悪くするという苦情が報告されています。特に海軍駐機場一帯から発せられる排気ガスによる熱風と臭気は、屋良地区の民家に覆い被さり多くの町民が被害を訴えています。また、同地域には登校・下校時に子ども達が近くのバス停を利用しています。夏場の南風が吹くと同駐機場から熱風・臭気・飛沫水がふりかかります。海軍駐機場の移転は日米で合意されています。早急な移転を希望します。
①早急な洗機場の移転を行うこと。
②エンジンの調整は滑走路東側で行うこと。
③洗機場附近でのエンジン調整等を行わないこと。
④「日本環境管理基準」に基づく測定調査の毎年実施及びその結果の即時公表
⑤環境汚染が発見された場合の早期通報と適切な措置と公表
⑥航空機排出ガスの民間地域への流出禁止
⑦環境汚染の際立ち入り調査権を。
(7)事件・事故
嘉手納基地関連航空機墜落事故は昭和37年KB50型米軍輸送機が民間地域に墜落炎上、村民の死者2人、重軽傷者8人、住宅3棟全焼した事故をはじめ、平成17年9月現在で12件発生、死者4人・行方不明者3人・重軽傷者28人を出す惨事が発生しています。
その他宜野湾市の沖縄国際大学では普天間基地所属のCH53D大型輸送ヘリコプターが墜落した。同へリは日常的に嘉手納基地に飛来し住民地域で低空飛行を繰り返し住民に不安をあたえています。また、平成16年度は緊急着陸が35件発生しその内戦闘機等の割合は43%となっています。平成17年度12月31日現在緊急着陸47件戦闘機の割合は約65%となり昨年の1年間の発生回数を上回っています。昨今、他基地所属の戦闘機の飛来が相次ぎ、騒音と共に航空機の事故が懸念されます。
基地内外から発生する米兵による事件は平成16年度に沖縄県全体で59件発生し特に嘉手納基地を取り巻く沖縄市・北谷町では多く発生しています。平成17年7月に沖縄市で小学生に対する強制わいせつ事件等が発生し県民に大きなショックを与えました。このような事件は女性の人権を蹂躙するものであり基地があるゆえの事件でもあり、米軍人の綱紀粛正を強く求めるものである。
①航空機事故の原因究明と公表を早急に行うこと。
②航空機の整備点検の徹底と公表
③軍人への規律教育の徹底(綱紀粛正)
④事件・事故内容の徹底究明と情報の開示
(8)その他の事項
1)維持管理も含めた完璧な学校施設整備を施すこと。
2)避難設備等の確保、事故に対する安全確保を国や米軍の責任で行うこと。
3)午前7時~午後9時の洗機場使用禁止
4)欠陥機F-15戦闘機部隊の撤去
5)自衛隊・嘉手納基地の共同使用の禁止
6)普天間基地の嘉手納統合反対
7)米軍訓練空域の削減
8)第4ゲートの緊急時以外の閉鎖
9)事業所に対して騒音防止対策及び維持管理費の負担軽減を講じること。
10)軍事施設建設や訓練計画等の実施においてその報告と行政機関の承認を得ること。
11)平時は住民の静かな生活を優先にしてもらいたい。
12)重大事故の場合は、日本政府や警察の立会いのもとに事故現場の保存と原因調査を実施すること。
13)学校教育の一環として、「航空機墜落避難訓練」が行われていること事態が全く異常である。
14)学校施設に防音・空調設備がされているので、夏場教室の外で遊ばない、子ども達の発育や運動能力にも悪影響が出るのではと危惧している。
・夏場でもジャージを着用する子どもが多い。
・体育の授業中や運動会等の体調管理ができない子どもが増えている。
・学校の教育方針としても「子どもの体調」に対して他の市町村とは異なる対応が迫られている。
15)クーラー稼働の期間及び時間帯の延長
16)個人住宅の防音工事を改築にも適応してもらいたい。
17)基地の返還・撤去
18)沖縄一・日本一の図書館を作ってほしい。
19)夜間に騒ぎ立てる大変迷惑である。
20)車両の運転マナーが悪い。
21)抗議行動は町民全体への呼びかけをしては。
22)何が起こるかわからない・いつ、どのように、対応すればよいかわからない不安がいつもある。
23)避難経路が限られているので環境整備を図りたい。
24)細かい霧のようなほこり臭いがひどい。
25)子どもがすくすく育つ環境ではない、静かで落ち着いた朝を迎えさせたい。
26)一方的に連絡を受けるだけで、発生する煙や爆竹音にどのように対処すればよいのかわからない。
27)日米地位協定の改正
28)電波障害の解消
29)生活環境を脅かすことがないよう協力体制
30)ピースフェスティバルの開催
31)基地内道路の共同使用
32)P3C洗機の際、機体塗料の飛散やエンジンの排気ガス等の悪臭のため授業に支障を来たしている。
(夏期や10月後半~11月クーラーを使用ができない日)
33)窓を閉めなくても過ごせるようにしたい。二重窓の締め切った空気での授業は健康的でない。窓を開けると騒音が激しく人の声が聞こえない。子ども達の声も大きくなり、集中力に欠ける。
34)体育・理科・生活科・総合的な学習の時間等の授業や行事等、屋外活動の際、授業や活動を中断されることがあり、支障がある。
35)睡眠不足等により体調不良の児童がいる。
36)サイレンや爆発音により常に緊張状態に置かれている状況、訓練と実際の災害と間違えるおそれあり。
37)常に危険と隣合せである異常性の回避
38)基地に隣接しているため、危険意識が麻痺している状況にある。
以上262件の要望・要請等が寄せられている。